02/05/26 瓦葺き!! その1
 瓦を葺くためにはまず瓦が直接釘で打ち付けられるための「どうぶち」と呼ばれる瓦桟を打つ必要があります。それをきっちりと寸法どうりに屋根に打たなければ、瓦葺きの途中でいろんなトラブルを招くということで、D工さんが慎重に寸法取りをしてくださいます。
 屋根の上は直射日光の為に高温になり、アスファルトルーフィングという防水シートは溶けて靴底にへばりついてしまうのです。そこの薄い靴を履いていると火傷をしてしまう危険性もあるほど。
 そしてついに一枚目の瓦がD工さんの手によって葺かれる時がきました。適度な硬さに練った土を盛り、瓦を乗せて釘で打ち付けます。
 この土は元々この屋根に乗っていたものなのですが、非常に質の良いものらしく、水とワラを混ぜて練ると強力に粘り気が出て、一度瓦を置いて剥がそうとすると、かなり強い力で引っ張らないと剥がれなくなってしまうほどなのです。
 そしてついに柑子庵の屋根瓦第1号が葺かれました!!
 D工さんもこのときはさすがに少し興奮気味に「ようやくここまで来たなぁ」とおっしゃっていました。メンバーたちは上から見下ろしたり、下から見上げたりしながら、口々に「やったなー」とか「すげぇ、いけてる!」などとはしゃいでました。
 その後は自分たちで瓦を葺いていこうということで、D工さんに手順を教わります。

 まずは軒に使う丸瓦を風で飛ばないように縛り付ける銅線の長さを測って、軒先に釘で打ち付けます。
 次に土を瓦桟の間に盛ります。思っているよりも多めに盛らないと瓦が安定しないのですが、はじめはその分量がなかなか上手く調節できなかったりします。
 そして瓦を乗せて、瓦の裏側の耳の部分を桟にきっちりと引っ掛けて、隣の瓦との隙間を調節したら釘で打ち付けます。釘を打つ時に打ち損じて瓦を割ってしまわないかかなり不安になります。
 瓦の隙間調節をこの段階できっちりとやっておかないと、この後の瓦葺きに影響を及ぼしてしまいます。この調節加減がなかなか難しく「そこから先は経験と勘が全て」らしいです。
 で、自分たちの手でようやく瓦が葺けました。あなうれし・・・

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